

計算ができるのに、数学ができない人間もいるかもしれない。しかし、それは、本当に“数学ができない”のではないのだ。数学というものは基本的にはパターンの暗記にすぎないのだ。だから、そういう人は、パターンを覚えていないだけなのだ。たとえば、かなり頭のいい人がいたとして、将棋のコマの進め方だけ知っていたとしよう。その人が、三年くらい将棋をやっていて定跡定跡を一〇〇ぐらい知っている人と対戦したとする。すると、いくら頭のいい人でも、一〇〇の定跡を覚えている人には勝てないはずだ。数学というのは、実はこの将棋と同じなのだ。公式などは、コマの進め方にすぎない。かんじんなのは定跡なのだ。だから、問題そのものを丸暗記するなり、理解するなり、とにかく自分のものにして定跡を身につけた方が勝つのだ。だいたい、青チャートの数学を完璧にやり方まで理解して自分のものにすれば、大学受験に関しては完璧である。ほかの問題集などにあれこれ手を出すより、青チャートを座右の銘として、一度やっただけで安心せずに、忘れたかもしれない問題の解答をしょっちゅうチェックしてみればよい。絶対に大学受験数学には強くなるはずだ。
予備校に非があるときは堂々と、しかし謙虚に直接教室の責任者と話し合う機会を持ち、改善してもらうのがいちばんよい方法です。教室の中が騒がしくて授業が進まない、ちょっとしたことですぐ暴力をふるわれる、友達関係がうまくいかず常にいじめられるといったことが事実なら、それらのことは予備校の経営にとっても好ましいことではないのです。これらのことを率直に予備校の責任者に話せば、授業のやり方の改善や講師への注意を速やかに行ってくれるはずです。友達関係がうまくいかない場合は、上手に仲直りさせてくれるものです。このようなことに関しては、もっと予備校を信頼して、積極的に活用してください。以前マイナスだったことが、逆に現在はとてもよい状況になることが多いものです。
成績が思わしくない原因に「心理的なもの」があります。これはどんな子どもにもある「反抗期」というものから、カウンセリングが必要な神経症的なものや登校拒否(または学習拒否)までいろいろあります。「反抗期」は俗にはしかのようなものだとよくいわれていますが、二、三か月で終わってしまう場合もあれば、一年、二年と続く時もあります。反抗期になると、学習の成績のほうにも強く影響することがけっこうあります。このような時期はよく子どもと話し合うことが大切で、これは小さいころからの積み重ねがものをいうようになります。反抗期になったからといって急に話し合う機会を持とうとしてもなかなか但しいものですが、常日ごろのちょっとした親子の会話で反抗期を乗り切ることもできるのです。反抗期を上手に乗り切るには、個別指導塾に行っているならば、やはり個別指導塾を利用することをおすすめします。中学生ともなるといろいろと悩むことが出てくる時期ですが、これらの悩みに答えてくれるのは個別指導塾の若い先生の場合が意外と多いものです。家で手に負えないときなどは、前もって電話をしておき、親が相談に行ってもよいでしょうし、反抗期であることを正直に話し、個別指導塾の先生から子どもに声をかけてもらうのもよいでしょう。